【 賞味期限2 】 (2002年頃製作)
「今日で丁度、賞味期限だな」
彼は、右手に持った鎌で魂を救い上げた。
「じゃ、いただきます」
行き倒れの青年が息を引取る。
「うーむ、この味は絵描きだな。 絵描きの魂だ」
彼の舌は、その魂がどんな人生を送ってきたか感じとる事ができる。
この能力を持つ死神は、同じ死神仲間でも滅多にいない。
「さて、お次は…」
死神は、匂いで賞味期限の迫った魂を嗅ぎ分ける事ができる。
「さっきから、おせっかいな解説をしてるヤツにするか。 そろそろ賞味期限みたいだし」
どうやら、次の獲物が見つかったようだ。
「ああ、次の獲物はお前だよ」
え!? あ、うぐぅっ……。
「ごちそうさん」
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